【イベントレポート】地域を創るとは?熱海の事例から考える未来の事業アイディア|うず・うずカイギ#17

こんにちは、スマートワークライフ#Nikko(スマ日)です!
2025年11月30日(日)、うず・うずカイギ in Nikko #17を開催しました。
今回のテーマは、
「地域を創るとは?熱海の事例から考える未来の事業アイディア」。
昼の第1部は mekke日光郷土センター での学びとワークショップ、
夜の第2部は △モグラベース でのごはん&交流タイムという、コラボ開催の一日となりました。
「日光にたくさん『うず』を生む。みんな『うずうず』動き出す。」
そんな合言葉のもと、今回も“何かを始めたい人たち”が集まりました。
前回のレポートはこちら↓

イベント概要と当日の流れ
- 開催日:2025年11月30日(日)
- 主催:スマートワークライフ#Nikko
- 目的:熱海の事例を学び、未来の事業アイディアを考える
当日のスケジュール
第一部:mekke 日光郷土センター
- 日光のおすすめは?(ミニワークショップ)
- 講義:「熱海の事例を学ぶ」
- 変化を起こすためにどのように魅力を作り上げることが必要か?(グループワーク)
第二部:△モグラベース
- 交流会
「おすすめ、ないかも?」から始める。日光の棚卸しワーク

本日は早速ワークショップからスタート。
お題は、
「観光にやってきた若い人」を思い浮かべながら、
日光・今市でおすすめできる 食事・観光・お土産・その他の体験 をできるだけ書き出してみる。
熱海でも、「地元の人におすすめを聞いても『特にないよ』と返されることが多く、それがクレームにつながっていた」という話がありました。
それは、日光でも他人事ではないかもしれない──そんな問題意識を持ちながらのワークです。

参加者からは、次々と日光の魅力が言葉になっていきました。
- 食事:
ゆば料理、そば、意外と知られていないお寿司、いちごスイーツ、HIMITSU豚 など - 場所・体験:
だいや川公園、滝めぐり、温泉、今市から眺める日光連山、奥日光・湯元エリアの癒し など - お土産:
甚五郎せんべい、羊羹、たまり漬け …などの定番に加え、
「地元の人だからこそ知っている小さな個人店」も挙がりました。
「地元にネガティブなイメージを持っていないか?」
「本当に聞きたいのは“有名店の名前”ではなく、“あなたのいつものおすすめ”なのでは?」
そんな問いかけを交えながら、
“何もない”と思っていたまちにも、言葉にしてみると実はたくさんの資源が眠っていることを、
参加者同士で確かめ合う時間となりました。

熱海銀座商店街から学ぶ、「シャッター街のその先」

第1部のミニ講座では、モグローカルが最近視察に訪れた熱海銀座商店街の事例を共有しました。
かつてシャッター街となっていた商店街が、約15年かけて少しずつ店舗を増やし、
昨年ようやく「最後の1枚のシャッター」が開いたこと。
その裏側には、
- 人口減少・高齢化・空き店舗の増加
- 顧客数の減少や、若い世代の都市部への流出
- 地域住民とのコミュニケーション不足
といった、多くの地方都市が抱える課題があったこと。
そして、そこからの再生には
- 空き店舗を活用しながら、「しっかり稼げる事業」をつくること
- クリエイティブな若者を呼び込み、その挑戦を支えること
- 不動産を押さえ、「人の流れ」と「まちの理想像」をセットでデザインしていくこと
といった、地道で戦略的な取組があったことが紹介されました。
一方で、
- ボランティア的な関わりにとどまり、収益が出ずに疲弊してしまう活動
- 一部の住民からの反発により撤退を余儀なくされた事例
- 空き家活用が進む一方で、家賃高騰により自分たちの首を絞めてしまうケース
といった「失敗からの学び」も共有され、
参加者一同、「まちづくりを仕事として続けることの難しさ」と「それでも続ける意味」に、
静かに聞き入っている様子が印象的でした。

日光の現実と、これからつくる“未来の商店街”
後半では、熱海の話を踏まえながら、
今の日光市の現実にも目を向けました。
- 地元に就職できる企業の選択肢が少ない
- 親族経営・代々継承の事業が多く、新しい参入のハードルが高い
- 高校→大学→就職と進む中で、優秀な若者ほど都市部に流出してしまう
- 事業計画をつくる土台や伴走者が乏しく、「リスクが見えないから踏み出せない」
- 子育て世代が暮らす上で欠かせない店舗が少しずつ減っている
──つまり、「子育てをするための環境が、十分に良いと言い切れない」という現実です。
ここから、ディスカッションは次のテーマへと進みました。
「若い世代が店を開けるまちになるには?」
「行政はどんなふうに支援すべき?」
「東京で疲弊している人たちに、地方のリアルな魅力をどう届ける?」

年配の移住者だけでなく、
Uターン・Iターン世代が“選んで戻り・選んで移る”日光をつくるには?
- Uターン:戻る力で地域を強くする
- Iターン:変える力で地域を強くする
この二つの力をどう掛け合わせるのか。
参加者それぞれの視点から、
「コワーキングや学びの場」「起業研修の受け皿」「観光と仕事をつなぐ仕組み」など、
さまざまなアイディアが飛び交いました。

△モグラベースでの第2部、肩書きを脱いで語り合う夜

第2部の会場は、今市のコミュニティスペース △モグラベース。
美味しい今市ごはん(茶そばの店 やぶ定さんのカレー)とドリンクを囲みながら、
昼のワークで出たアイディアや、参加者それぞれの「うず」を深掘りする時間となりました。
- これからお店を始めたい人
- すでに事業を持ちながら次の一歩を模索している人
- まちづくりや地域活動に関わる人
立場も年齢も違う参加者が、肩書きを少し脇に置いて、
「こんなことをやってみたい」「日光がこんなふうになったらいい」
と、素直な言葉で語り合う光景は、まさに“うず・うずカイギ”そのもの。

熱海の事例をただ「すごいね」で終わらせず、
自分たちのまち・自分たちの仕事としてどう実装するかを考え始める夜になりました。

これからのうず・うずカイギへ

今回のうず・うずカイギ #17は、
- 熱海の15年の挑戦から、「地域を創る」ことのリアルを学び
- 日光の現在地を言葉にしながら、自分たちの手でできる一歩を探る
そんな時間になりました。
11月〜3月のうず・うずカイギでは、
学びの時間+自分の“うずうず”をシェア&ブラッシュアップする時間を、継続的に作っていく予定です。
- 事業づくりの基礎を学びたい方
- 既に動き出しているけれど、次のステップでもやもやしている方
- 「いつか何かやりたい」が、そろそろ「そろそろ動きたい」に変わりつつある方
単発参加も、継続参加も歓迎です。
あなたの中にある小さな“うず”を、ぜひ次回のうず・うずカイギに持ってきてください。
一緒に、「ここで暮らしたい・働きたい」と選ばれる日光の未来を考えていきましょう。
次回は年末12月29日(月)の開催です!お楽しみに!




