ライト・キャリア・ガーデンさんが「大人の遠足」をアテンド!〜日光に関係人口はつくれるのか?〜|会員活動レポート

日光の関係人口のあり方を探る1日
スマートワークライフ#Nikko(スマ日)では、日光で活躍する会員のみなさんの取り組みをご紹介しています。
8月17日(日)、会員でありスマ日コンシェルジュも務める中村さん(ライト・キャリア・ガーデン)が、湘南・茅ヶ崎の学びコミュニティ“湘南学習のすゝめ”による企画「大人の遠足」を日光でアテンドしました。
今回のテーマは 「日光に関係人口はつくれるのか」。
湘南から訪れた5名の参加者と日光のメンバーが集まり、mekke 日光郷土センター、当日開催されていたNIKKOクラフトフェス、そして日光田母沢御用邸記念公園を巡りながら、観光にとどまらない“学びと関わり”の機会を提供しました。

当日の行程
行程 | 内容 |
---|---|
日光駅集合でまちあるき | 街歩きしながらmekke日光郷土センターへ移動。 |
オリエンテーション&自己紹介 | 湘南チームのあいさつ、自己紹介に続いて、スマ日の取り組み紹介(スマ日コンシェルジュ江田さん)、ライト・キャリア・ガーデンさんの活動紹介(清野さん・中村さん)。 |
NIKKOクラフトフェス見学 | 地元の作り手と出会いの時間。 |
ランチ休憩 | 補陀洛本舗さんの「ゆばむすび」をいただく。参加者も「美味しい!」と笑顔に。 |
施設見学 | 日光田母沢御用邸記念公園を見学。 |
研修室にてブレスト | テーマは「日光に関係人口を増やせるか」。湘南と日光の違いを比較しながら、二地域居住、移住、若者世代の居場所づくりについて意見交換。 |
スマ日関係案内所mekkeを拠点に、出会いと交流、ローカルに触れる時間。
朝、日光駅に集合。修学旅行以来という声も多く、懐かしい景色に少しワクワクしながら、まちを歩いてmekke日光郷土センターへ向かいます。
mekke日光郷土センター内のコワーキングスペースに到着すると、「こんな景色のいい環境で仕事できるなんて、最高ですね。」と感動の声があがりました。
そのままリラックスした雰囲気のなかで自己紹介へ。いま取り組んでいることや、この場に参加した理由を一人ひとりが語り、自然と会話が広がっていきます。


続いて、スマートワークライフ#Nikkoの取り組みをスマ日コンシェルジュを務める江田さんから紹介。さらに中村さんと清野さんからは、ライト・キャリア・ガーデンとして日光で挑戦していることや思いがシェアされました。そこから議論は、暮らし・学び・二拠点のリアル、そして日光ならではの“関わりしろ”へと広がっていきます。
- Uターン/Iターンの実情
日光では、子育て世代のUターンが多く感じる一方、習い事や遊び場の不足、夜間医療の不安といった「生活環境の薄さ」も課題に。移住後フォローが届きにくい現状が参加者から共有されました。 - 茅ヶ崎の“民間ドリブン”文化
行政が前に出るより、市民や民間が先に動き、学びの場をつくる風土。小さく試しながらお金の回し方を考える実践が、日光との対比として印象的でした。 - 二地域居住のリアル
経済的・時間的余裕が前提になりがちだが、「お試し二拠点」へのニーズは高く感じられるようです。交通アクセスや宿泊サブスクの話題も。地域行事やしきたりの負担についても率直に意見が交わされました。 - 日光ならではの課題と可能性
観光は強みだが担い手が減り、若い世代ほど持続性への危機感が強い。高校生の居場所づくりや裏通り・空き家の活用など、まちに新しい動線をつくる工夫が必要だという声も。
そんな議論の後は、mekke日光郷土センターで開催されていた「NIKKOクラフトフェス」を見学へ。地元のつくり手と直接会話しながら、素材や背景にある物語に触れました。
お昼は日光名物の“ゆばむすび”をみんなで頬張りながら、自然と距離も近づいていきます。観光のまち・日光を舞台に、暮らしや学びを切り口にした新しい関わりの可能性を探るひとときになりました。




日光田母沢御用邸記念公園での学びと対話〜日光に関係人口はつくれるのか〜
昼食後は路線バスに乗り込み、日光田母沢御用邸記念公園へ。
通り抜ける風や蝉の声、川のせせらぎに包まれながらの見学に、参加者からは感嘆の声があがっていました。

その後、御用邸内の研修室(元・高等女官部屋)に移動し、今回のテーマ 「日光に関係人口はつくれるのか?」 をめぐってブレスト形式で対話を展開。
対話の中で浮かび上がった論点
- 地域ごとの空気感の違い
湘南の「自由さ」、真鶴の「危機感」、茅ヶ崎の「自分の人生に向き合う姿勢」。それに比べると、日光は「安心感」が強く、危機感がまだ薄いのではないかという指摘も。 - 見えてきた日光との物理的な距離感
医療体制や地域行事といった“暮らしのハードル”は残る一方で、埼玉や宇都宮からなら十分通える距離感があるとの意見も。直通1本で都内からアクセスできることも、調べてみないと分からなかったとの声もあり、日光の「近さ」は意外と知られていないとの意見も。 - 若い世代が戻れる場所をどうつくるか
高校の統合や教育環境の不安から、若者がまちを離れていく現状。大人になって戻れる場所、子どもが学びや体験を得られる仕組みづくりが必要だと話題に。 - 「学び」を切り口にした関わり方
いきなりビジネスで関わるよりも、学びやワークショップを入口にした方が自然に関係人口が広がるのではないか。ノルウェー・オスロの社会人大学の事例も紹介されました。



中村さんのモヤモヤ〜悩みと問いかけ〜
今回の遠足は、中村さん自身が“悩み”を打ち明ける場でもありました。
自身が関係人口として、日光に関わり始めて3年。
- 関係人口としての自分の立場で、どこまで関係人口をつくる取組の舵を切れるか。
- 地元には「困っていない」空気感もあり、外から関わる余地が見えにくく感じることも。
- 「学び」が日光の関係人口をつくるひとつの切り口になるのではないか。
これらのモヤモヤを正直に共有したこと自体が、湘南チームや日光メンバーにとって大きな学びの時間になりました。

湘南と日光、2つの地域が交わった「大人の遠足」
今回の「大人の遠足」は、観光の枠を越え、人と人とのつながりや、未来の関わり方を探る時間になりました。
「またこの人に会いたい」
「またここに戻りたい」
その気持ちこそが、関係人口を育てる最初の一歩。
スマ日では、今後も会員のみなさんの挑戦を取材しながら、日光に新しい関わりを育てていきます。



今後の「ライト・キャリア・ガーデン」さんの取組にも注目!
ライト・キャリア・ガーデンさんは、「人生100年時代を自分らしく生きる」をテーマに、東京・神奈川を中心に活動するキャリアデザインのコミュニティです。
日光では“暮らし”を起点とした対話や交流を大切にしながら、北欧の「フォルケホイスコーレ」をヒントにした“人生のための学校”のような場づくりに挑戦しています。
日光の自然・文化・人とのふれあいを通して、自分の“IKIGAI”と出会い、小さなアクションを起こせるような、軽やかで実践的な学びの場を育んでいます。

そんなライト・キャリア・ガーデンさんの新しい取組。日光版ウィンメルブックプロジェクトがいよいよ始まります。
ぜひこちらもチェック!

日光でテレワークを検討している方にぴったりの『SUNNING NIKKO WORKER’s GUIDE』。
今回参加いただいたジミーさんが運営する “話せるシェア本屋 とまり木” でも配布中です。
ぜひ手に取って、日光での新しい働き方を見つけてみてください!

参加者のピロさんが関わっている“対話サロン polku (ポルク)“”